もしも人から、なぜ彼を愛したのかと問い詰められたら、 「それは彼が彼であったから、私が私であったから」と答える以外には、 何とも言いようがないように思う。

私達は竹馬に乗っても何もならない。 なぜなら、竹馬に乗ってもやはり自分の足で歩かなければならないからである。 そして、世界で一番高い玉座に上っても、 やはり自分の尻の上に座っていることに変わりはない。
フランス王国に生きた知の巨人、ミシェル・ド・モンテーニュ。哲学者、政治家、詩人、そして何よりも「随筆」という文学形式を確立した著作家として、彼は多岐にわたる顔を持っていた。自身の内面を深く見つめ、「人間とは何か」という普遍的な問いを綴った『エセー』は、自己探求の書として今なお読み継がれる。彼の言葉は、時にユーモラスに、時に鋭く、私たちの思考を揺さぶるだろう。その名言の数々が、きっとあなたの人生に新たな視点をもたらすはずだ。