人間は今だかつて結婚に満足したことがない。 たとえ結婚する当人同士が満足していても、他の人間が満足しないのである。
「珠玉の時間を無為に過ごさないように」と注意を受けたことがあるだろうか。 そうなのだが、無為に過ごすからこそ珠玉の時間となる時もある
18歳では即座に崇拝し、20歳では愛し、30歳では欲情し、40歳では反省する。
過去の記憶がお前に喜びを与えるときにのみ、 過去について考えよ。
恋する男たちは泥棒と同様、はじめは用心するが、 次第に用心を忘れ、恋にとりつかれてしまう。
男が女を愛する第一の条件は、 その女が自分の気に入るかどうか、ということである。 ところが女にあっては、もう一つの条件がいる。 それは、自分の選択が他人に気に入られるかどうかということである。
女の口から出る「いいえ」は否定ではない。
恋と戦争においてはあらゆる戦術が許される。
真面目に恋をする男は、 恋人の前では困惑し、拙劣であり、愛嬌もろくに無いものである。
男は恋を恋することからはじめて、女を恋することで終わる。 女は男を恋することからはじめて、恋を恋することで終わる。
どうか僕を幸福にしようとしないで下さい。 それは僕に任せてください。
生きる、それはじぶんの運命を発見することである。
キスをするときに、目を閉じない女を信用するな。
恋のいいところは、階段を上る足音だけであの人だって分かることだわ。
自分こそ正しい、という考えが、 あらゆる進歩の過程で最も頑強な障害となる。 これほどばかげていて根拠のない考えはない。
結婚はデザートよりスープが美味しいコース料理である。
あなたがたのなかにはいつでも貧しい者がいるだろう。 というのは、いつでも富める者がいるからなのだ。 富める者、すなわち、所有よりも権力のほうを求める貪欲で冷酷な者が。
新聞・雑誌は嘘の巣窟だ。そして読者の大半は、その嘘にまるめこまれる可能性がある。
ここには夜と昼とがある。 太陽と月と星がある。 荒地を渡る風ごときものがある。 人生は大変甘美なものだよ。 兄弟達よ。死のうなどとは愚かなことだよ。
誰もが幸福についてしゃべる。 しかしそれを知っている人はほとんどいない。