墓は、運命の嵐を防ぐ最良の砦である。
自分自身の道を迷って歩いている子供や青年の方が、 他人の道を間違いなく歩いている人々よりも好ましく思う。
あの人が私を愛してから、 自分が自分にとってどれほど価値のあるものになったことだろう。
いらぬ物を買えば、いるものを売るに至る。
結婚――いかなる羅針盤もかつて航路を発見したことのない荒海。
金は良い召使いでもあるが、悪い主人でもある。
孤独が恐ろしいのは孤独そのもののためでなく、 むしろ孤独の条件によってである。
人生とは孤独であることだ。
人は反感から愛へ向かう。 だが愛することから始めて反感に達する場合には、けっして愛には戻らない。
もっとも深い真理は、ただもっとも深い愛のみにひらく。
青年は完全なるものは愛さない。 なぜなら、彼らの為すべき余地があまりにもわずかしか残っていないので、 彼を怒らせるか退屈させるからである。
真なるものは全体である。
すべての偉大なる真理は、最初は冒涜の言葉として出発する。
社会が性格にとって有益なものであると同じように、 孤独は想像力にとって有益なものである。
私も青春のことを懐かしみ、若い人を羨むことがあるが、 しかし、もう一度若くなって世の中を渡ってこなければならぬと思うと、 何よりも先に煩わしい思いがする。
孤独の生活の目的とは、もっとゆうゆうと、 もっと気ままに暮らすというただ一つであると私は信ずる。
手の上なら尊敬のキス。額の上なら友情のキス。 頬の上なら厚情のキス。唇の上なら愛情のキス。 閉じた目の上なら憧憬のキス。掌の上なら懇願のキス。 腕と首なら欲望のキス。さてそのほかは、みな狂気の沙汰。
金は我々にとって母親でもあるが、また、我々の死でもある。
どこで死が我々を待っているか分からないのだから、 いたるところで待とうではないか。 死を予測するのは自由を予測することである。
過ぎ去った恋の思い出は、 それが強く記憶にとどまっている時には、 恋をしていた時にも劣らず魂を奪うものである。