学問のある人間が大勢集まってあらゆる機械や薬品を考え出したが、 いまだに女性が原因で起こる病気の薬を考え出そうとした学者はいない。
男は自分の知っているたった一人の女、つまり自分の妻を通して、 女の世界全体をいい加減に判断している。
死の恐怖は、解決されない生の矛盾の意識にすぎない。
過去のことは過去のことだといって片付けてしまえば、 それによって、我々は未来をも放棄してしまうことになる。
他人の芸を見て、 あいつは下手だなと思ったら、 そいつは自分と同じくらい。 同じくらいだなと思ったら、 かなり上。 うまいなあと感じたら、 とてつもなく先へ行っている。
思いあがりは若者の特権だ。
「誇りは命を縮めるぞ」「自身過剰もな」
明るいときに見えないものが暗闇では見える。
旅行も人生と同じように、80%の満足でよい。
10歳にして菓子に動かされ、20歳にしては恋人に、30歳にして快楽に、 40歳にしては野心に、50歳にしては貪欲に動かされる。 いつになったら人間はただ知性のみを追って進むようになるのであろうか。
人生は外国語だ。 たいていの人間はそれを間違って発音する。
ある人に魚を一匹与えれば、その人は一日食える。 魚の取り方を教えれば、その人は一生を通して食える。
頭で理解できることに価値はない。
科学は農薬を生み出すが、それを使うなとは言ってくれない。
孤独は内に閉じこもることではない。 孤独を感じるとき、試みに、自分の手を伸ばして、じっと見詰めよ。 孤独の感じは急に迫ってくるであろう。
与えようとばかりして、もらおうとしなかった。 なんと愚かな、間違った、誇張された、高慢な、短気な恋愛ではなかったか。 ただ相手に与えるだけではいけない。相手からも貰わなくては。
女房と財布は努めて隠しておけ。 あまりたびたび人に見せると、一日借りられる恐れがある。
真理は顔だちはよいが、粗末な着物を着ている。
教訓をすぐ忘れるのも、人間の特徴の一つだ。
最初は計算、 次は実証、 これを繰り返し、仮想のモデルを組み立てる。 そして、ついに源泉に到達する。 そうなれば、最後は一般への展開です。