
人間の死ぬのはいつも早すぎるか遅すぎるかよ。 でも一生はちゃんとけりがついてそこにあるのよ。 一本、線が引かれたからには総決算しなけりゃ。 あんたは、あんたの一生以外の何ものでもないのよ。
20世紀フランスを代表する哲学者であり、実存主義の中心人物。人間はあらかじめ本質を与えられて生まれるのではなく、「実存は本質に先立つ」とし、自己の行動によって自らを規定していく自由と、それに伴う責任(アンガージュマン)を説きました。小説『嘔吐』や戯曲『出口なし』などの文学作品を通じてもその思想を展開し、戦後の思想界に決定的な影響を与え、ノーベル文学賞を辞退したことでも知られています。