経験が役に立たないのは、特に恋愛の場合にはなはだしい。
フランスの作家・文芸評論家、ポール・レオトー。彼は、長年にわたる膨大な『文学日記』で知られ、文学界の裏側や自身の私生活を、率直かつ皮肉めいた独特の視点で綴り続けました。人間関係や恋愛の本質を冷静に見つめる彼の洞察は、理想論を排したリアリストの言葉として、今なお多くの読者を魅了しています。その冷徹な筆致の裏には、生きることへの深い愛憎が垣間見えます。