もし私が神だったら、 私は青春を人生の終わりにおいただろう。
私は運命の喉首を締め上げてやるのだ。 決して運命に圧倒されないぞ。 この人生を千倍も生きたなら、どんなに素敵だろう。
人生は夢である。死がそれを覚まさせてくれる。
乗りかけた船には、ためらわず乗ってしまえ。
恋というものはなんと恐ろしい情熱だろうか。 それなのに世間の嘘つきどもは、恋をあたかも幸福の源泉のように言っている。
人生は一冊の書物に似ている。 馬鹿者たちはそれはパラパラとめくっているが、 賢い人間はそれを念入りに読む。 なぜなら、彼はただ一度しかそれを読むことが出来ないのを知っているから。
神のもとには大きなものも小さなものもありはしません。 人生においてもまた、大きなものも小さなものもありはしません。 あるものはただ、まっすぐなものと曲がったものだけです。
恋という奴は一度失敗してみるのもいいかも知れぬ、 そこで初めて味がつくような気がするね。
恋のない結婚のあるところには、 結婚のない恋が生まれることだろう。
友人同士は未来を語り合わなくても未来に再会することを確信している。 恋人同士は絶えず未来を語り合うが、未来は彼らの恋愛には無い。
孤独はいいものだということを我々は認めざるを得ない。 しかし、 孤独はいいものだと話し合うことの出来る相手を持つことは一つの喜びである。
結婚は一切のものを呑み込む魔物と絶えず戦わなくてはならない。 その魔物とはすなわち―――習慣のことだ。
恋と噂話はいちばんお茶を美味しくさせる。
「人生は重大なものだ。快楽などデザートだ」 「あら、デザートは好きよ」
人間の死ぬのはいつも早すぎるか遅すぎるかよ。 でも一生はちゃんとけりがついてそこにあるのよ。 一本、線が引かれたからには総決算しなけりゃ。 あんたは、あんたの一生以外の何ものでもないのよ。
人に好かれるための唯一の方法は、 畜生のなかで最も愚かなものの皮をかぶることである。
孤独――訪ねるにはよい場所であるが、 滞在するのには寂しい場所である。
愛情には一つの法則しかない。それは愛する人を幸福にすることだ。
男と女とが結婚したときには、 彼らの小説は終わりを告げ、彼らの歴史が始まる。
結婚はすばらしいことだが、結婚生活という習慣をつけたことは誤りだと思う。